なぜ間違えたのか?
◾Fact
→被験者はガラスの向こうに座っている人に対して、教授の指示通りに電気ショック15Vから450Vまで徐々に引き上げながら与えていく実験(実際には被験者は演技しているだけで電流は流れていない)
なお、教授は、被験者が実験を止めようとしても続けるように指示する。
大抵の人は服従してしまう。
・カルペ・ディエム(ラテン語で、今日を人生最後のつもりで今を生きようという意味)
◾Insight
・権威のワナ(なぜ偉い人には遠慮しない方が良いのか?)
⑴権威があることと間違いを犯さないかは別。(むしろ正しかったことはないことがほとんど)
⑵権威が言ったことを鵜呑みにして、自分で考えなくなってしまう
・お抱え運転手の知識のワナ(なぜ、「わからない」と正直に言えないのか)
お抱え運転手とは、自分を実際以上に誇示し、撒き散らす知識には中身がない人のこと
・報酬という刺激のワナ(なぜ、弁護士費用は「日当」で計算してはいけないのか?)
・人間は自分の利益になることをする。そのため、刺激に内容が変わると、素早くそして徹底的に行動を変える。
さらに刺激には反応するが、その背景にある意図には反応しない。
→例えば、仕事で降格させられたとして、その背景には会社や上司のリベンジへの期待が込められているかもしれないが、
降格させられた本人はその意図に気づいたとしても期待された行動を取る可能性は低い。
・日当が高い人たちは、仕事に時間をかけることを無意識に実施するため、事前に報酬を決めておくべきである
・目先の利益のワナ(なぜ、「この瞬間を楽しむ」のは日曜日だけにすべきなのか?)
・期限が到来する時期によって、矛盾した決断をしてしまう。なぜなら感情的な利益が優先されてしまうからだ。
1年1ヶ月後に10万円もしくは1年2ヶ月後に11万円もらえるの二択では多くの人は後者を選択する。
一方で今、10万円もらえるのと、来月11万円もらえるのでは前者を選択する可能性が高くなる。
同じ1ヶ月であるにも関わらずに矛盾した決断をしてしまいがちになる。
→私の経験であるが、マンションを購入しようと内覧をしている時にたまたま知り合いと出会った。
当初は購入するつもりがなかったが、目先の利益を優先して、勢いで購入してしまった。これも目先の利益のワナであると考えられる。
◾Next Action
・コンサル(自分自身も含む)もお抱え運転手のワナに陥りがちなので、如何にして自分に腹落ちしているかを意識して、情報を整理するようにしなければならない
・組織や個人の立派な行いや、奇妙な行動について、その裏にある同期は何かを考えてみる。(きっとインセンティブとなるものがあるはずである)
・衝動を抑える力を磨く
→成功する可能性が高まる