すんちゃんの思考の部屋

理系大学院卒、コンサルタントの日々を徒然になるままに書き留めました。

イノベーション・オブ・ライフ

 

イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

  • 作者: クレイトン・M・クリステンセン,ジェームズ・アルワース,カレン・ディロン,櫻井祐子
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2012/12/07
  • メディア: 単行本
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【勝手に5段階評価】
★★★★★
 
【一言とで言うと?】
経営学の理論を人生のシーン(キャリアプランや家庭など)に応用して、いかに尺度を用意して人生を評価すると良いかの洞察をあたえてくれる。エリートと言われる人にこそ読んでもらいたい。
 
【Output】
▼キャリア
・インセンティブ理論(マイケル・ジェンセン、ウィリアム・メックリング, 1976)
→なぜ経営者は株主の利益を第一とする行動をしないのかという問題に対して、報酬の与えられ方によって仕事のやり方が変わるため、経営者と株主の利害を一致させる必要性があることを論じている。
 
・モチベーション理論(フレデリック・ハーズバーグ)
→人は真の動機によって、アクションを起こす。インセンティブ(報酬)は衛生要因のあくまで一つである。
 
・意図的戦略
→事前に予測または理想の姿を明確にして、それに向かって問題解決を図ること。
 
創発的戦略
→事前に予測していない問題や機会に対して問題解決を図ること。
e.g. ホンダはUSに進出した時に、オートバイをメインとしていくはずだったが売り上げが芳しくなく、逆にスーパーカブが売れ出したことで戦略を変更した。
 
・「どの戦略が立証される必要があるか?」で物事を考えると、大きく戦略を外すことは少ない
 
・達成動機の高い人が陥りやすい危険は、今すぐ目に見える成果を生む活動に無意識のうちに資源を配分してしまうこと。kyアリアであることが多い。
 
▼人間関係
・「良い金」は「成長は気長に、しかし利益は性急に」
→持論:成長という名の宗教にとらわれがちであるが、そんな簡単には成長することは難しい。そこで、まずはOutputを出すことに専念することが肝心。まずは自分ができることをする。
 
・自分は何のために雇われているかを考える
→e.g 妻の立場に立つだけでなく、妻の気持ちになり、また妻の人生全体という観点から考える必要がある。さらに大事なことは、妻が片付けようとしている用事は、彼女が片付けたがっているとあなたが考える用事とは、かけ離れていることが多い。
→お互いに対して最も誠実な夫婦とは、お互いが片付けなくてはならない用事を理解した二人であり、その仕事を確実に、そしてうまく片付けている二人だとわかる。 
 
・能力は「資源」「プロセス」「優先事項」の3つのいづれかに当てはまる
→ブレークダウンすると、資源は何かを行う手段、プロセスは方法、優先事項は動機に当たる。
 
▼+α
・企業の掲げる目的が意味あるものににするためには、「自画像」「献身」「尺度」の3つの部分を持っていなければならない。
→持論:個人の人生においても明確な目的を持っている方が意義ある人生にあるに違いない。
 
【感想】
短期的には仕事を頑張っていれば、すべてがうまく行くような錯覚になるでそれ以外の優先度は下がりがちとなる。しかし、長期的には家族や友人関係は一見うまくいっていたり、何もする必要がないときにこそ力を入れるべきである。実際に、私も現在大切な人との関係性がうまくいっておらず、まさに関係性の重要さや前もってフォローする大切さを身を以て感じている。