すんちゃんの思考の部屋

理系大学院卒、コンサルタントの日々を徒然になるままに書き留めました。

仕事に追われない仕事術

【勝手に5段階評価】
★★★★★
 
【本書籍を読んだ目的】
マニャーナの法則の本質を知り、仕事に生かすため。
 
【SUMMARY】
仕事はマニャーナの法則を用いて、対応していくことで仕事に追われない仕事術を身に付けることができる。
 
【INPUT】
▼マニャーナの法則
 1. 新しく発生した仕事は「明日やる」を基本にする
 2. クローズドリストを使う
→マニャーナの法則により、緊急度を再定義し、仕事量を制限できるため、仕事に追われないようにすることができる。
 なお、一般的なTo Do リストはオープンリストであり、仕事が加わるスピードの方が早いため、リストは拡大する傾向がある。
 そのため、必ずすることのクローズドリスト(通称、Will Do リスト)を作成し、それについては毎日完了にコミットする方が効率的に仕事をさばいていける。
 
【感想】
「仕事に追われてばかりなんですよ」と会社の先輩に話したところ、オススメされたことがきっかけで本書籍を読んだが、目から鱗だった。
例えば、仕事が終わらない理由がTo Doリスト(オープンリスト)で優先順位をつけて対応している以上、限界があり、どうしても仕事を先送りしてしまうからだという部分を読んだ時には、まさに自分だということを痛感した。また、すぐにやる姿勢も仕事に追われることを加速する触媒であることも納得がいった。
今まで活用してきたGet Tings Doneのシステムと組み合わせて、より効果的に仕事を進めていけるようにしてきたい。

Self-Review

プライベートで嬉しいことも悲しいことも経験し、仕事で責任あるポジションでPJをドライブできていたり、最近めまぐるしい。

珍しく時間もできたので、久々に内省するために備忘で自分自信について整理しようと思って、以下を記載。

 

◆自分が好きなもの

1. 抽象的な概念について思考すること

2. データ分析すること

3. お金の生み出すプロセス

4. コミュニケーション

5. 計画を立てること

 

◆自分が嫌いなこと

1. 非効率的・非生産的な時間や作業

2. 人からあれこれ干渉されること、指図されること

3. 楽しくないこと...

 

ITコンサルって仕事は結局、自分に向いているのだろうか??

どういった目的で人生を生きているのだろうか? 

価値を出せているのか?ワクワクドキドキしているか

 

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July 17, 2017 Zushi-Beach

 

問題解決プロフェッショナル

 
【勝手に5段階評価】
★★★★★
 
【本書籍を読んだ目的】
行き詰まった問題解決を前進させるためのヒントを得るため。
 
【SUMMARY】
問題解決の基本的な流れを理解することができる一冊であり、新人コンサルタント時代から何度も読み直している読み直している問題解決のバイブル
【INPUT】
(ⅰ:自分の考えと同じ、すでに知っていたこと、ⅱ:自分の考えや違和感を感じたところ、知らなかったところ、ⅲ:新たな発見、インプット)
▼ソリューション・システム ー(ⅲ)
・以下のフローで問題解決を実施していくことで、的を得た解決策を提示できるようになる。
1. 課題設定
 1.1 主題課題の設定
  現象を問題として認識していなければ、課題は設定されないので、市場や競合と比較することで主題を設定する。その際には、「〜か?」と疑問系で設定をする。
 1.2 個別課題の設定
  MECEやロジックツリーを駆使して、独自のフレームワークを作成して考えることが肝要である。
2. 解決策の仮説立案
 2.1 個別解決策についての結論を出す
  個別解決策は、それぞれについてYES/NOで判断が下せるレベルでの記載とする。YESの場合にはどうすれでできるのか具体的な方法を考え、NOの場合にはなぜできないのかを考える。
 2.2 総合解決策についての結論を出す
  全ての個別解決策を考慮した上で、リソース(ヒト、モノ、カネ、情報)を配分できるかどうかが考えていく必要がある。
3. 解決策の検証・評価
 3.1 個別解決策の検証
  ファクトベースでチェックすることがマストである。ただし、ビジネス上は右にいくか左にいくかの舵を切ることができれば、問題ない。
 3.2 総合解決策の検証
  個別解決策をハード面(期待成果、投入資源、リスク、展開スピード)とソフト面(企業スタイルとのマッチ具合、トップレベルのコミットメント、現場レベルでの責任感の継続)の両面から評価し、最適なものを選択する。
 
【感想】
問題解決というと、仮説を立ててそれを検証することを繰り返すのものであることは周知の事実であるが、その際の思考の進め方については巷の問題解決書では記載していない。(コンサルタントの付加価値として、敢えて隠しているのかもしれないけれども)
しかしながら、本書ではソリューション・システムとして紹介しており、思考の流れを詳細に追うことができ、実際のビジネスでの問題解決に役立てることができる。
 
新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術

新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術

 

 

【Work】50点の完成度でも早く出し、フィードバックをもらう(入社一年目の教科書」

ライフネット生命の岩瀬さんが書かれた「入社1年目の教科書」を今更ながら、読んでみました。※先日の始動でお話を聞けたことが読むきっかけになりました。

 

以下の3点が冒頭に書いてあり、当たり前のことを当たり前にやることが仕事では重要だということを再認識しました。

(1) 頼まれた仕事は必ずやりきる
(2) 50点の完成度でも早く出し、フィードバックをもらう
(3) つまらない単調な仕事にも自ら付加価値をつける

 

新入社員には、特に(2) が難しいです。なぜならば、学生生活では試験があって答えはほとんど絞られており、完璧(100点)に近い方が優秀だと幼いことから刷り込まれてきたからです。それにもかかわらず、いきなり50点でいいから提出しろなんてなかなか行動様式や思考の癖を変えることは難しいからという点がそう考える根拠です。

実際に、私も100点出すにはどうしたら良いのか仕事中に考えたことがありました。しかし、それではいくら残業しても、休日出勤しても時間が足りないことを1年目に痛感しました。

時間内に終わらせるために、活用できるものを全て活用して、50点のレベル感でも良いからアウトプットすることがまず重要な点です。それを上司に見せると、「だから、何が言いたいの?」「ロジカルじゃない」「なぜ?」など多くのコメントをいただけるので、それを元にしてブラシュアップした方が格段に短時間にクオリティの高いアウトプットができます。

上司に何も言わせない資料など上司がレビューを適当にやっていない限りほぼ不可能なので、最初はこんなレベルで大丈夫なのかと思うこともあるかもしれませんが、とにかくアウトプットしてレビューしてもらうサイクルを回していくことが仕事では大切です。(2年経ってやっと気付けてきてるかもしれないですが)

 

入社1年目の教科書

入社1年目の教科書

 

 

 

 

 

騎士団長殺し

〜冒険感があらない〜
個人的には世界の終わりとハードボイルドワンダーランドが好きなので、
僕が騎士団長や雨田具彦とのイベントをトリガーとして、洞窟の横穴からイデアとメタファーの世界に入り込み、
秋川まりえを救うためにRPGをクリアしていくがごとく進んでいくストーリー展開は正直、物足りなく感じました。
 
〜火星の美しい運河の話を聞いているみたいだ〜
村上春樹さんの作品にて、比喩&メタファーが本作ほどてんこ盛りの作品は、今までになかったように思いました。
やはり、遷ろうメタファー編と影響でしょうか。ただし、個人的な感想として、ちょっとくどかったです。
1行読むたびに比喩orメタファーを挟んでいると情景はわくのだけど、前後の繋がりが薄くなってしまいました。
 
〜すべての人はいつまでも未完成なものだ〜
読んだなかで特に頭に残っている部分は、以下の通り。
「絵が未完成だと、私自身がいつまでも未完成のままでいるみたいで素敵じゃない」とまりえは言った。
「完成した人生を持つ人なんてどこにもいないよ。すべての人はいつまでも未完成なものだ」
正直こじんまりまとまってしまった印象を受けた本作ではありますが、
人は人と関わることで未完成な部分を補いながら、生きているという当たり前のことを気付かされた作品でもありました。

 

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

 
騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

 

 

1984

〜きっかけ〜
Appleがスーパーボールの試合に”ビッグ・ブラザー”をやっつけるCMを打ち出してから、村上春樹1Q84を昔に読んでから、
読もう読もうと思っていながら読めていなかった1984をついに読んでみました。
トランプ政権にそっくりだということからも感化されて、amazonで注文しようとしたものの、
世間の人々はみんな同じ考えらしく、1か月〜待ちだったので、ふらっとリアル本屋に行って購入して読んでみた。
 
〜現代への警笛〜
真理省(Ministry of True)によって全ての情報は書き換えられている世界。
食べ物や服装、それだけではなく思考までが統制されている描写に対して、
日本万歳と声高に叫びながらも大敗を喫した日本の第二次世界大戦を連想さずにはいられなかった。
しかし、1984から30年以上経過した現代においても、
米国トランプ大統領が自分を批判するメディアにはホワイトハウスでのインタビューを許さないといった姿勢を示しており、
これはまさに情報統制で、真理省を同様に改ざんを実施しているとも言える。
悲惨な未来を生まないために、我々に何ができるのかを考えなければならない。
警笛を鳴らしているように思った。
 
〜矛盾だらけの現実「オルタナティブ・ファクト」〜
「戦争は平和なり・自由は隷従なり・無知は力なり」とのスローガンがオセアニアには存在している。
もはや完全に洗脳を前提にしたスローガンを掲げていると思った。
なぜなら、戦争していて平和に暮らせるわけはなく、隷従することは自由よりも自由の剥奪と捉えられ、さらに何も知らないことは力ではなく無力であり、矛盾しているとしか考えないからだ。
 
村上春樹の「ノルウェイの森」を初めて読んだ時の感覚とニアリイコール〜
率直な感想は「ノルウェイの森」を読み終わった時のような、So What?(それで何が言いたいの?)という感じだった。
と言っても、2度目読んだ時にはなんとも言えないメタファーや主人公の心の葛藤に面白みを感じたので、
おそらく「1984」もそのようになると信じたい。
 

 

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

 

 

思考の整理学

 

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

 

 

【勝手に5段階評価】
★★★★★
 
【本書籍を読んだ目的】
思考していて悶々としている時、頭の中を整理するため。
※学生の頃から何度も読み直している読み直している思考整理のバイブル
 
【SUMMARY】
 いつも考えることの醍醐味を教えてくれる。
 
【INPUT】
(ⅰ:自分の考えと同じ、すでに知っていたこと、ⅱ:自分の考えや違和感を感じたところ、知らなかったところ、ⅲ:新たな発見、インプット)
 
▼グライダー人間・飛行機人間 ー(ⅰ)
・学校はグライダー人間を育成するには適しているが、飛行機人間を作ることに対してほんの少ししか努力していない。
→やはり答えがあるからこそ、一心不乱で取り組める側面が自分にも存在しているので、
 特に働きだしてからは自分なりの答え(仮説)を持って取り組むことの重要性をひしひしと感じている。
 飛行機人間になるには、仮説検証プロセスを何度も回して、その中で多く失敗することが最短ルートではないだろうか。
 (なかなか難しい。。。)
 
▼触媒 ー(ⅲ)
・触媒による化学反応の活性化や新しい化合物の生成は、編集者が自分の好みを殺し、執筆者と読者の化合を成立させることに近しいものと言える。
→1年前はこの部分に思考は廻らなかってけれども、今回は違い、下記のように考えることができた。
 触媒によって新しい化合物ができることは、コンサルタントが第三者としてステークホルダと関わっていくことと同じと言えるのではないだろうか。
 なぜならば、コンサルタントがいなければ、新しいアイディアや解決方法が見つからないからである。
 
 
▼とにかく書いてみる ー(ⅰ)
・書き進めば進むほど、頭がすっきりしてくる。先が見えてくる。もっと面白いのはあらかじめ考えてもいなかったことが、
 書いているうちにふと頭に浮かんでくることである。 
・書き出したら、あまり、立ち止まらないで、どんどん先を急ぐ。(= Quick & Dirty)
→最後まで行ってから、推敲した方がアウトプットのクオリティが上がることは、日々の業務でも理解している。
 しかし、なかなか行動には移せない。再度、念頭に置き、特にパワポでは気をつけたい。
 
【感想】
何度読んでも新しい発見がある。一人でこれだけ発見があるのだから、多くの人と共有したらより面白い思考が生まれそうである。